対人関係

怒られるのが怖い人が、恐れから解放される「問いかけのちから」とは?

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「怒られたくない」「怒られるのが怖い」というのは悲痛な叫びのようなもの、
もしくは、火傷のようなものです。
少し触れられるだけでも痛みを感じて身を引きたくなります。
もうこれ以上、傷つきたくないんです。

ですが、そんな人でも自分自身への「問いかけ」を通じて、
恐れから解放される場面を見てきました。その事例を紹介します。

取引担当者に怒られてしまったAさんの事例

Aさんは、取引先の担当者に怒られたことを酷く気に病んでいました。
自分の提出した企画内容が良くなかったらしく、
「うちの会社のことを何も分かっていないじゃないか!ナメてるの!?」
などと担当者から言われてしまったんです。

Aさんは、4つの質問と置き換えという手法「The Work」で、
ストレスな考えに取り組みました。

下記の事例では、質問をするファシリテーターと質問に答えるクライアントによる
対話形式で進みます。
実際のThe Workはもっとシンプルな手順になりますが、
話の流れがわかりやすいよう解説を踏まえた内容に編集してあります。
自分のケースに当てはめてやってみると、より理解が進むかもしれません。

彼は私に対して怒っている(精神的暴力をふるっている)

[ファシリテーター]ーーーでは、取り組む文章を教えてください。

「私は、彼(取引先の担当者)に対して恐れている。なぜなら、彼は私に対して怒っているから。」

[ファシリテーター]ーーー彼は私に対して怒っている。それは本当でしょうか?

「はい。本当です。」

[ファシリテーター]ーーー「怒っている」というのは、つまりどういう事なんでしょう?彼があなたに怒るというのは、どういう意味を表しているんですか?

「私は、一生懸命やっていますし、ナメたつもりなんて一切ありません。でも、彼は私に対して『ナメてるでしょ』って言うんです。精神的暴力をふるわれているような感じです。」

[ファシリテーター]ーーーわかりました。「彼は私に精神的暴力をふるっている。」それは本当でしょうか?

「はい。本当です。」

[ファシリテーター]ーーー「彼は私に精神的暴力をふるっている。」その考えが本当だと絶対に言い切れますか?彼は、あなたを精神的に傷つけていると絶対に言い切れますか?

「はい。彼は事実、言葉の暴力をふるっていると思います。」

[ファシリテーター]ーーーありがとうございます。私たちは、ネガティブになったときに「考え方を変えよう」って勧められますよね。The Workの良いところは、「考えを変える必要はない」ということなんです。4つの質問と置き換えについて、ただ静かに、ただ素直に答えるだけで良いんですよ。なぜ考えを変える必要がないのかというと、問いかけを通じて真実に気づくと、自然とストレスを生む考えが自分から離れていくからなんです。

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[ファシリテーター]ーーーでは続けましょう。「彼は私に精神的暴力をふるっている。」という考えを信じるとき、あなたはどのように反応しますか?

「気持ちが沈むます。体がこわばるし、彼と関わるのが怖いです。できれば他の誰かに変わってほしいと考えます。でも、また彼に連絡しなければならないので、とても憂鬱で落ち着かない気分です。なんであんなことを言われないといけないのか、どうやって話をすれば良いのかと悩んでしまいます。」

[ファシリテーター]ーーーあなたがその考えを最初に信じたのはいつですか?あなたが精神的暴力を受けた最初の体験です。

「[少し間を置いて]たぶん母親だと思います。母は感情的になると怒鳴り声をあげる人で、それが怖くて泣いていたのを覚えています。昔から怒る人が苦手で、怒られると緊張して萎縮するし、酷いときは血の気が引いてしまうんです。だから、できるだけ人から怒られないように意識して生きてきたと思います。」

[ファシリテーター]ーーーわかります。「彼は私に精神的暴力をふるっている。」という考えは、あなたにとってストレスを生みますか?それとも平和を生みますか?人から怒られないように生きるということについてでもよいかもしれませんが。

「ストレスですね。実際、人から怒られないように生きてきたのでわかるのですが、心のどこかで警戒し、怯えているんです。間違えないように常に気をつけないといけないし、間違えたときはとてもストレスです。」

[ファシリテーター]ーーー恐れから動くと完璧主義的で厳しく批判的になるんです。間違いを許さないし、批判に対して傷つくんです。二度と痛みを体験したくないから間違いを起こさないようにしますが、それは緊張感と警戒心を抱えたストレスな生き方なんです。実際に感じてみてください。[少し間を置いて]

[ファシリテーター]ーーーでは、今度は「彼は私に精神的暴力をふるっている。」という考えがなければどうなりますか?

「[深呼吸して目を閉じる]肩の力が抜けて頭がスッキリしてきます。相手を見ると、さっきまでは強く響いていた声が遠くに感じられるようになります。気持ちも落ち着いて何も感じないです。」

[ファシリテーター]ーーー考えがない状態で彼を見たとき、今度はどのように見えますか?

「怒っているというよりは、何だか彼が困っているように見えてきます。」

[ファシリテーター]ーーーいい感じですね。ここまで来てどうでしょう?あなたを苦しめているのは、彼が怒っていること?それとも、彼が怒っているという「考え」のどちらでしょうか?同じ現実なのに、考えを信じると苦しむし、信じなければ苦しまないんです。この違いをよく味わってみてください。[少し間を置いて]では、さらに探求を進めましょう。今度は、文章を置き換えて、置き換えた文章が自分にとって真実味のある例や理由を答えてください。

「彼は私に精神的暴力をふるっていない。[しばらく間を置いて]私が彼の言葉を精神的暴力だと思ったのは、単に私が聞きたくない言葉だったから。私は彼に受け入れてもらいたかったんです。」

[ファシリテーター]ーーーそれは良い気づきですね。あなたの考えによれば、あなたは彼に自分の企画を受け入れてほしいし、それを拒否するような言葉は聞きたくなかったということですね。他にはどうですか?

「彼の言ったことは事実だと思いました。彼をナメているなんてとんでもないと思ってましたけど。私は、私の思うとおりに彼が受け入れてくれると思い込んでいた、それが彼をナメていたんだなと思いました。彼の都合もあるのに、一方的に受け入れてもらおうとしていました。」

[ファシリテーター]ーーー真実を知ると不思議と謙虚な気持ちになるんです。よくわかりますよ。今度は、他の置き換えをやってみましょう。

「私は彼に精神的暴力をふるった。これはよくわかります。彼の都合を無視して一方的に受け入れてもらおうとすること。あと、彼に言われたときに『大人なんだから他に言い方があるだろ』と思いました。それに、彼に言われて内心で『だったらもうやらないよ』と、彼に対して冷たくしてしまったこともそうですね。私も彼に対して暴力的ですね。」

[ファシリテーター]ーーー被害者意識や防衛心というのは、実は攻撃なんです。彼に暴力を受けたと考えたときに、同時に彼を攻撃しているんですよ。頭の中や態度や行動で。だから、問いかけると気づけるんです。もし、「でも相手が最初に攻撃してきたんだから仕方がないじゃないか」となったら、またWorkに取り組むサインです。考えを書き出して4つの質問と置き換えをしましょう。では、最後の置き換えをやりましょう。

「私は私に精神的暴力をふるった。[しばらく間を置いて]これはどういうことですか?」

[ファシリテーター]ーーー例えば、あなたが考えを信じることで、どのように自分を痛めつけているか探求してみてください。彼があなたに言ったのは一度だけ。でも、あなたは頭の中で彼の言葉を何回も繰り返し再生して暴力的なストレスを感じていませんか?

「そうですね。」

[ファシリテーター]ーーーそれがいかに自分に対する暴力的なことなのか、ちょっと静かに感じてみてください。

「本当だ。苦しいです。」

[ファシリテーター]ーーー他には何か真実味のある例や理由は見つかりますか?

「彼に受け入れてもらえない私はダメだって、自分で自分を責めています。そうですね。私は何よりも自分で自分に暴力をふるっていたんですね。」

[ファシリテーター]ーーーそうですね。素晴らしいですよ。そして、暴力は止めることができます。今ここから、あなた自身から。今度は「彼に受け入れてもらえない私はダメだ。」と書き出して、また自分に問いかけてみてください。今度、彼に会ったら、彼に対するあなた自身の感じ方が変わってくるかもしれませんよ。もし、またストレスを感じたら考えを書き出して、4つの質問と置き換えをやってください。ありがとうございました。

[The Workの具体的なやり方については、下記の記事や記事の最後に掲載している書籍で紹介しています]

いかがでしたでしょうか。
「怒られたくない」「怒られるのが怖い」という気持ちになったら、
ぜひ自分自身に優しく問いかけてあげてください。
自分が信じているストレスな考えから解放されれば、恐れも自然と消えていくはずですよ。

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