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コーピングとは?ストレスに対する効果は?注意するべきことは何?

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NHKスペシャル「キラーストレス」が大きな反響を呼んだこともあり、
コーピングに対する関心が高まっています。

コーピング(coping)は、直訳で「対処する」「うまく対応する」
といった意味ですが、ストレスに対して上手に対処するといった意味です。

認知行動療法を応用したストレス対処法になりますが、
コーピングとは具体的にどんなものなのでしょうか。

そして、ストレスに対する効果はどうなのか。
有効的に活用するために注意するべきポイント
なども含めてご紹介していきます。

コーピングの種類

一般的に紹介されているコーピングの種類は基本的に
「問題焦点型」「情緒焦点型」「気分転換型」の3つです。
名称が少し異なる表現になっている場合もありますが、
大まかな内容をご紹介します。

  1. 問題焦点型は、ストレスを生み出す要因を解消する
  2. 情緒焦点型は、ストレスの要因に対する自分の受け止め方を変える
  3. 気分焦点型は、感じたストレスを溜め込まないようにガス抜きをする

問題焦点型は、ストレスを生み出す要因に対して直接向き合い、
要因を取り除くことでストレスを解消していく方法です。
ストレスを生み出している要因が、
上司が自分を不当に扱っていることであれば、
例えば、上司と直接その問題について話し合いで解決を図るかもしれません。

あるいは、職場に物が多すぎて仕事がしづらいことが要因であれば、
例えば、整理整頓をすることで快適で効率的に
仕事ができるようにするかもしれません。

会議がうまくできないということであれば、
第三者をオブザーバーとして加えて場の進行を任せることで、
タイムキーパー、書記、ファシリテーションについて気にすることなく、
問題の解決に集中して取り組めるようになるかもしれません。

情緒焦点型は、ストレスを生み出す要因に直面したときに、
その受け止め方(認知の仕方)を変えることで感じるストレスを軽くしたり、
場合によってはストレスを感じなくする方法です。

会社からやりたくもない仕事や役割を与えられたときに、
例えば、「今は何に活かせるかわからないけれど、
いつかきっと役に立つかもしれないから自分を
成長させる機会としてチャレンジしてみる。」
と前向きに捉えるようにするかもしれません。

職場の同僚がなかなか頼んだ仕事を
期日までに提出してくれないときに、
遅いと思ってストレスになるのではなくて、
同僚の彼の仕事をよく見てみると、
いつも丁寧に仕事をすることで
ミスなく品質の高い仕事をしてくれている
という良い点に気づけるようになり、
彼の長所を生かしながら、どうしたら
更に良くすることができるだろうかと
捉えることができるようになるかもしれません。

気分転換型コーピングとは何か?

問題焦点型と情緒焦点型のコーピングについては、
効果の高さが見込める一方で取り組むハードルが高い
という難しさもあります。

そのため、一般的にコーピングにおいて注目が集まるのは
以下に紹介する「気分焦点型コーピング」になります。

「ストレス解消型」「気晴らし型」などとも表現されていますが、
今回は、この気分焦点型コーピングの効果や具体例、
気をつけるポイントなどを中心に紹介していきます。

気分転換型コーピングの良い所は、「取り組みやすさ」にあります。

問題になっている要因そのものを解決することは難しいけど、
ストレスを感じたら、酷くならないうちに感じたストレスを軽くします。

または、物事を前向きに捉えることはなかなか難しいけれど、
感じたストレスを外に逃してあげることでストレスを溜め込まないようにします。

日常的に行われているようなストレス発散や
気晴らしにあたるのが気分転換型コーピングです。

気分転換型コーピングの特徴

では、私たちが何気なくやっているコーピングと何が違うのでしょうか。

それは、ストレスが小さなうちに気づいて、
意識的に解消に取り組むようにすること。

そして、気分転換になる方法を自分なりに
できる限りたくさんリスト化して、ストックしておくことにあります。

1. ストレスに気づく

コーピングを効果的に活用するためには、
まず自分のストレスについて自覚することから始めます。

そもそも自分にとって何がストレスになっているのか分からないと、
適切な対処方法が分からなくなってしまいます。

完璧に特定しようと躍起になる必要はりません。
最初は「もしかしたらこれが理由かな?」
というくらいに気づきを向けるようにしていきましょう。

ストレスに気づくコツは、ストレスが起きると
自分の考えが曇ってきたり、気持ちが騒ついたり、体が緊張してきます。

その反応に意識を向けてみて、
「私は彼(彼女)に対して◯◯に感じている。なぜなら~だから。」
と感じたり、紙に書いてみましょう。

2. ストレスに対処する方法をリストアップする

自分のストレスに気づくことができるようになったら、
今度はそのストレスが小さなうちに軽減できるように、
あらかじめ対処方法をリストアップしていきます。

お勧めは、頭の中に溜め込んでおくのではなくて、
何かにメモしておくことです。

その理由を説明すると、ひとつはストレスを感じていると
普段どおりに考えることが難しくなるので、
メモを用意しておけば気づきや思い出しが可能になります。

もうひとつは、気分転換型コーピングでは、
ストレスに対処する方法をできるだけ
たくさん用意しておくことがポイントになっています。

例え話でよく言われるのは
「ストレスを解消する方法を100個用意してください。」というもの。

「そんなにたくさん!?」と思うかもしれませんが、
多ければ多いほど状況に合わせたコーピングが可能になるのです。

難しいと思われるかもしれませんが、
「『今日、帰りに買うスイーツは何にしようかな?』と考える」
といった、ちょっとした事でもコーピングのリストに
加えることができますので、是非気軽にリストアップしてみてください。
リストアップする際のコツを参考までにご紹介します。

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2-A. 頭を使ったコーピング

実際に行動を起こすわけではないけれど、
頭の中で楽しいことや気持ちが楽になることを考えることで、
気持ちを切り替えたり、気分を和らげる方法です。

情緒焦点型との違いは、問題にとらわれることなく、
もっと自由で創造的に思考を活用して良い
という点です。

  • 自分の好きな曲(具体的な曲名)を頭の中で流す
  • 今日のランチは何にしようか考える
  • 今週末の阪神・巨人戦の予想を立てる
  • 愛する子どもの笑顔を思いだす
  • 「よく頑張ってる」と心の中で自分に言ってあげる
  • イラつく相手の顔を動物や魚に例える
  • 今年の旅行、温泉に行くとしたらどこがいいかな?と考える
  • 自分がサッカー日本代表監督だったら誰をメンバーに召集するか想像する
  • こんなとき「明石家さんま」ならどう対処する?と考える
  • もし1億円が手に入ったら何をしようか考える など

2-B. 体を使ったコーピング

実際に何かをすることで、気分を発散したりリラックスして、
ストレスを和らげます。コツは、できるだけ具体的な
行動パターンをたくさん作ることです。

例えば、鼻歌を歌う場合も、
状況に応じて自分の好きなアーティストや曲を変えれば
レパートリーが増えますね。

  • 外に出て深呼吸する
  • ストレッチや背伸びをする
  • お気に入りのお茶やハーブティーを飲む
  • アロマを焚く
  • となりのトトロ「さんぽ」を鼻歌で歌う
  • 愚痴を紙に書きなぐる
  • 友人に話を聞いてもらう
  • 人形や観葉植物に話しかける
  • カラオケに行って「チャンピオン」を歌う
  • 録画したバラエティ番組「アメトーーーク」を見る
  • たいやきを買って食べる など

3. リストを持ち歩いてストレスを感じたらリストを活用する

気分転換型コーピングの特徴は、作成したリストを持ち歩いておき、
ストレスを感じたらリストを見て対処法を実行するようにする
点です。

ストレスを感じたら早めに対処することで、
溜め込まずにガス抜きをするように心がけましょう。

4. 効果的な対処法を検証してリストをアップデートする

そして、どんな対処法が自分には効果的だったのかを検証することも、
気分転換型コーピングで押さえるポイント
になります。

ストレスにも種類がありますので、対処法によっては合う・合わない
といったことが起こります。

例えば、ストレスにも
「溜め込み型(我慢するストレス)」や
「消耗型(頑張るストレス)」があって、
上司に理不尽に怒られて我慢していたときは、
ストレスを溜め込む形になります。

そんなときはストレスを吐き出せるような
「カラオケに行く」とか「友人に話しを聞いてもらう」
といった対処法が有効かもしれません。

また、営業で大事なプレゼンテーションをしたときは、
緊張感でストレスを感じます。
そんなときは、高ぶった緊張感やその反動で
消耗した気持ちを労わるために
「お風呂に入ってリラックスする」とか
「静かに読書にふける」といった対処法が有効かもしれません。

いずれにせよ、効いたものと効かなかったものを検証して
見極めることでリストを整理整頓し、
定期的にアップデートする
ことで、
より効果的なリストができあがります。

気分転換型コーピングで気をつけるポイント

気分転換型コーピングは、私たちが普段の生活の中で
何気なくしているストレス対処法を仕組み化したものとも言えます。

敷居の低さからとても取り組みやすい方法ですので、
上手に活用することができれば、
ストレスの早期発見と対処で重度のストレスや
病気になることを防ぐことが可能です。

ただし、ストレスの要因そのものがなくなるわけではないので、
あくまで一時的なガス抜きであると自覚することが大切です。

ストレスが頻繁に起こるようでは対処も大変になりますし、
対処しきれないかもしれません。
場合によっては、ストレスの元を解決する必要が出てくるかもしれません。

また、気分転換型コーピングに頼ることが増えると、
現実と向き合わなくなるリスクを抱えることにもつながりかねません。

極端な話、反射的に現実逃避したり、
体や心に良くないコーピングも誤って取り入れてしまう可能性もあります。

ストレスを軽減することに取り組みながらも、
ストレスを引き起こす問題そのもの(現実)と
向き合うための取り組みを意識することが大切
です。
そのための話は下記の別記事にて紹介していますので、
よかったらそちらも参考にしてください。

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