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イップスの症状や原因は?イップス経験者が語るリアルな悩み

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イップスの経験がない人には理解しがたいことかもしれませんが、
イップスになると、これまで当たり前のようにできていた動作が
できなくなってしまいます。

私は野球をやっていたので、10mの距離でボールが
真っ直ぐ投げられなくなってしまったときは、
本当にツライ思いをしたものです。

イップスは決して軽く扱うことのできないテーマです。
なぜなら、場合によっては選手生命の危機に直面してしまうからです。

私も今では、イップス(というよりイップスにまつわる問題)と
上手に向き合うことができるようになりましたが、
イップスであることを言い出せずに悩んでいる方はたくさんいると思います。
自分の経験も含めてお話しますので、役に立つことを願っています。

今回は前編として、まずはイップスに対する理解を共有していきます。

イップスを体験したから分かる苦しみ

まず私の体験から話します。私は3歳くらいから野球を始めて、
高校3年まで約15年間の野球人生でした。

もともと器用で小回りの利くタイプ、
ポジションはショートやセカンドを守っていました。

バックハンドキャッチしてそのままグローブトスといった
トリッキーなプレーもしていたので、守備は得意な自覚はありました。

イップスを感じ始めたのは高校2年生の秋くらいから、
イップスがひどくなったのは3年生の春でした。

昔から、緊張しやすくメンタルの課題を自覚していましたが、
それでもプレーに重大な支障は出ませんでした。

しかし、いっ時からプレー中に違和感を感じるようになりました。

シートノック(守備練習)で、ボールをキャッチして

スローイング(投球動作)に入るときに、
自分が悪送球するイメージがハッキリと脳裏に浮かぶようになりました。

すると手元が定まらず投げたボールが外れてしまうようになったのです。

当時、私はセカンドを守っていましたから、
一塁・二塁・本塁までの距離が20m以内になることも多かったのです。

ボールを思い切り投げるときには何も問題はないのに、
近距離になるとボールが外れてしまう。

「なんでこんな近い距離なのに真っ直ぐ投げられないんだろう?」
と当時は混乱したものです。

今までできていた何でもないようなことができなくなってしまった。
そこからイップスとの戦いが始まります。

当時はイップスという認識がありませんでしたから、
私は自分のメンタルが弱いせいだと思い、
頭の中の雑念を払うかのように練習量を増やしました。

そしてスローイングのしかたを徹底的に見直し、
スナップスロー、肘の軌道、肩の開き、ステップワーク、
1つ1つを矯正していきました。

しかし、かえってイップスの問題はさらに悪化していきます。
矯正をして投げられるようになっても、
いざ本番(守備練習)になると投げられないのです。

だんだん投げることが怖くなってしまい、
動きが消極的になっていくのがわかりました。

チームメイトも私の異変に気づくようになりましたが、
自分から打ち明けることができませんでした。

そして、私はさらに自分を厳しく追い込んでいきます。
全体練習後は、居残り練習でフォームを矯正する毎日。
自主練習では大丈夫なのに本番では狙ったところにボールがいかない。

そして、この悪循環が限界を迎えて、ついに私は肩を壊しました。
高校3年の春のことです。
結局、最後の夏はランナーコーチという形で試合には出場できず、
私は自分の野球人生に幕を下ろしました。

私の経験からもわかるように、イップスは決して軽い問題ではなく、
場合によっては選手生命の危機にいたることもあります。

そして、イップスの原因が本人のメンタルが弱いからという認識も違います。
イップスを否定せず、正面から向き合う必要があるのです。

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イップスのメカニズム

イップスは、今まで問題なくできていた動作が、
何らかの原因よってできなくなってしまう現象のことを言います。

野球で例えると、

  • 投げたボールが外れるようになった。
  • 手元が狂ってしまう。
  • 投球動作に違和感を感じる。
  • ボールが指にかからなくなるか、過度にひっかかるようになってしまう。
  • 手首や肩や肘の動きが硬くなってしまう。
  • 腕が振り切れなくなる。
  • ある程度の距離で思いっきり投げる分にはコントロールの問題はないが、
    近い距離になると悪送球を起こしてしまう。
  • 投げることが怖くなってしまう。
  • ボールを補給してから投げるまでの少しの「間」に考えが過ぎることで、
    萎縮してしまうといった現象になります。

メンタルの問題?脳の問題?

厳密な意味でいうと、イップスの原因は分かっていません。

それは、科学的な論証や証明が、あまり表に出てきていないという意味です。
メンタルが原因だと言い切る人もいれば、
逆にメンタルではなく神経に関する症状だという見解もあります。

メンタル面から見ると、
過去に失敗した体験や傷ついた体験が心の傷になり、
その傷を追体験したくないがために
身体が反応的に萎縮してしまうのが理由のひとつです。

あるいは、科学の面から見ると、
同じ動作の繰り返しによって神経伝達の構造に変化が生まれることで
投球動作の活動再現性が失われることが理由のひとつです。

私の経験を踏まえて考えると、
イップスは心理的な防衛機能による「萎縮」による部分と、
身体的変化(脳の構造)による「神経伝達の混乱」による部分の
2つの側面があります。

イップスの影響が萎縮とどまっていた場合は、
メンタル面のアプローチによる解決が見込まれます。

一方で、イップスの影響が神経伝達の混乱によるものである場合は、
投球動作の再構築によって解決が見込まれます。

私の場合は、最初は心理的な萎縮であったのが、
過度の練習によって感覚的な違和感が定着してしまったと考えています。

イップスで気をつけたい「悪循環」と「マインドワンダリング」

イップスのメカニズムで気をつけたい事のは
「悪循環」と「マインドワンダリング」です。

イップスになると、何でもなかったことができなくなったことで
大きな動揺が生まれます。

「こんなことができないなんて。」と自分を責めることで
ミスを許さない自分が生まれます。

すでに投球動作に違和感を感じているにも関わらず、
プレッシャーも相まって悪送球をさらに誘発するようになってしまうのです。
この悪循環のメカニズムについては理解しておくと良いです。

マインドワンダリングとは、
人が持っている記憶力や想像力が
ストレスの方向で活用されてしまう現象です。

マインドワンダリングはイップスに限られず
本来もっと広い意味で使われますが、

私の例で言えば、悪送球するイメージを頭の中で再生したり、
またミスするのではないかと想像すること。

目の前の現実ではなく、あれこれと考えてしまう「こころの迷走状態」です。

マインドワンダリングにとらわれてしまうとプレーに集中することができない、
あるいはプレーに支障をきたすので、こちらも知っておくことをお勧めします。

イップスは悪いものではない

イップスに取り組む上で最初にお伝えしたいことは、
イップスは悪いものではないということです。

ここではイップスを症状や問題として捉えるのではなくて、
現象として捉えます。

そもそもイップスは、何かしらの理由や必要性があって
起こっているのだ考えます。

そして、イップスを克服するのは、
何かを矯正したり、失ったものを取り戻すのではなく、
人生のプロセスの一部、変化の一部であると捉えます。

つまり、イップスを自分が変化していくきっかけとして捉えるのです。
イップスはメンタル面も大きく影響していますから、
悪いもの、排除するべきものとしてみると、
かえて根強く残ってしまう可能性があります。

イップスと向き合っていくと、新しい自分が見えてくるので、
よかったら興味を持って取り組んでください。

いかがでしたでしょうか。
イップスに対する理解が進んだり、
ネガティブな認識が変わることがあったら幸いです。

後編は、実際にイップスと向き合っていくために必要なことや
取り組み方について話をしていきますので、
よかったら引き続き読み進めてください。

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