知識・知恵

座禅の意味って何がある?どこでもできる瞑想入門(方法解説付き)

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座禅についてどんなイメージをお持ちでしょうか?

修行中のお坊さんがやるイメージ、
硬い棒でバシッと肩を叩かれるイメージ、
精神統一をするイメージ、
色んなイメージがあると思います。

古来から日本で伝わるものでありながら、
あまり一般的には馴染みのない座禅ですが、
経営者やビジネスパーソン、アスリートなど、
高いメンタリティが求められる人たちの中には
実践されているケースが見受けられます。

Googleが研修の中で「マインドフルネス」を
取り入れたことで注目も集まりました。

座禅もマインドフルネスも「瞑想」の一種ですが、
あらためて瞑想の効果や実践する意味について見直し、
おすすめするポイントについてご紹介していきます。

座禅の意味が誤解されがちな7つの例

瞑想の意味や効果について話をする上で、
今回は瞑想(座禅)にまつわる誤解をテーマに話をすると
分かりやすいと思いましたので、7つのポイントでお話します。

1. 効果についての誤解①「能力開発に役立つ」

近年、科学や医学の発展・研究が進んだことで、
瞑想の効果が色々と発表されるようになっています。

瞑想を実践することで、仕事の生産性が上がるとか、
発想力や創造力が上がるとか、
心が安定して心身が健康になるとか、
集中力・注意力・記憶力が上がるとか、
様々なことが言われています。

こうした効果が見えることで、
能力開発あるいはメンタルを鍛える目的で
瞑想に取り組む場合があります。

ただ、瞑想は、能力を開発したり、
精神を鍛えるためのものではない
ということを知っておくと安心です。

瞑想をすることで、結果的に本来の能力を
自然な形で発揮することができるという理解の方が自然です。

そもそも瞑想は、何かになろうとしたり、
強くなるためにするものではありません。

読んでみると当たり前のように感じますが、
実践しているといつの間にか忘れてしまう落とし穴があります。

2. 効果についての誤解②「特定の効果がある」

したがって、何か効果を求めてやるというのも
瞑想の趣旨から外れます。

集中力を上げようとか、
何事にも動じないタフなメンタルを作ろうとか、
何かを強化するために行うものではありません。

禅の世界では「解脱」という言葉がありますが、
束縛や執着から解放されることを目的としています。

自分が何に囚われていて、意識が今という瞬間から
どれくらい外れているかに気づくものです。

囚われがなくなると、結果的に意識が今に集中したり
波風の立たない平常心になっています。

何かを得ようとすると、
かえって雑念や執着が出る可能性があると知っておくと、
瞑想の効果がないとがっかりすることもなくなります。

3. 効果についての誤解③「悟りが開ける」

瞑想を通じて悟りの(ような)体験をすることはあっても、
悟りが開けるわけではありません。

つまり、悟りというのは瞬間瞬間の気づきのことであって、
悟ったら終わりではありません。

(宗教的歴史においては悟りを開く取り組みとして、
座禅をはじめ様々な修行が行われています。
しかし、修行で悟りを体験しても
「私は悟りを得ました」とはなりません。)

瞑想をすると、しばらくの間は効果を感じることが
できるかもしれませんが、
慣れ親しんだ生活のパターンに戻れば、
いつの間にか意識も元に戻ってしまいます。

4. やり方についての誤解①「座らないとできない」

座禅を含め、瞑想というと「座る(坐る)」というイメージが強いですが、
座らなくても瞑想はできます。
結跏趺坐(けっかふざ:あぐらを組んで坐る)でなくても椅子に座ってできますし、
食べる瞑想や歩く瞑想、書く瞑想もあります。

極端な話、瞑想はいつでも、どこでも、どんな状態でも可能です。
しかし、共通しているのは「気づきを深めること」です。

自分の考えや気持ち、からだの感覚などに対して
静かに意識を向けることには変わりありません。

5. やり方についての誤解②「座禅は修行」

お坊さんが何時間も何日も座禅をしているのは、
まさに修行のイメージですね。
足の痛みに耐え、肩を叩かれる痛みに耐えて頑張る。
そう考えるとやっぱり辛そうなイメージになってしまいます。

しかし、実際に瞑想は、とても気持ちの良いものです。
頭の中が「しーん」と静かになり意識がクリアになると、
落ち着きと穏やかな感覚が訪れます。

痛みを我慢したり頑張るのではなく、
興味を持って観察するのが瞑想です。

6. やり方についての誤解③「雑念を取り払う、無心になる」

座禅というと雑念を捨てて無心になるというイメージがあります。

座禅を習いにお寺に行くとわかりますが、
雑念は捨て去るものでもなく、
無心になることも目指しません。

ただ浮かんできた雑念に気づきを向けていると、
ふとした瞬間に雑念が自分から離れていって
「しーん」とした静寂が訪れます。

結果として無心の状態になるのです。

考えは浮かんで消える雲のようなものですから、
取り払っても次から次へと沸いてくるので、
結果として頭の中の静けさを感じられなくなってしまうのです。

7. 宗教性/スピリチュアルについての誤解

座禅は日本人にとっては馴染みの深いものですから
違う感覚かもしれませんが、
瞑想は仏教をはじめ、様々な宗教との関係があります。

すなわち信仰が関わっていますから、
人によっては距離をおきたくなるかもしれません。

瞑想を使って過剰なマインドコントロール(洗脳)に
応用する危険性はたしかにあります。

ただし、一部のカルト(狂信的な崇拝)やスピリチュアリティは、
「信じること」がベースになっていますが、
禅のような瞑想は、雑念(=考え)を
「信じないこと」がベースになっています。

信じることは特定の考えについての依存や
執着のリスクを伴いますが、
信じないことは依存や執着からの解放を目的としています。

 

こうして振り返ってみると、瞑想(座禅)の意味や
効果についての核心が見えてきますね。

瞑想は目的や方法を間違えなければ、
とても心身の健康に良いものだということです。

特段に目新しいことはなかったかもしれません。
なぜなら、1970年代あたりの日本において、
瞑想を含めた精神世界の話がポピュラーだった時期があったからです。

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現代科学におけるストレスの仕組み「慢性ストレス」「コルチゾール」「マインドワンダリング」

では、なぜ近年あらためて瞑想が
注目されるようになったのかというと、
心理学や精神医学、そして脳科学の発展によって
様々なことがわかるようになってきたからです。

そのポピュラーなキーワードが
「慢性ストレス」「コルチゾール」「マインドワンダリング」です。

古来におけるストレスは敵から命を守るために必要なものでした。
しかし現代においては、敵から命を守るためのストレスではなく、
長時間にわたって我慢するストレスの方が多くなって、
ストレスが慢性化している
ことがわかっています。

「満員電車に乗る」
「嫌でも毎日会社に行かなければならない」といったように。

すると、コルチゾールといわれるストレスホルモンの分泌が止まらず、
脳の一部をむしばんでいく
ことがわかっています。
(アリゾナ州立大学シェリル・コンラッド教授の研究、
日本の国立精神・神経医療研究センターの研究など)

そして慢性的ストレスを悪化させる「マインドワンダリング」
という仕組みがあることもわかっています。

マインドワンダリングとは、
人が持っている記憶力や想像力がストレスの方向で活用されてしまう現象
です。

例えば、上司から怒られた記憶を頭の中で繰り返し再生したり、
また怒られるのではないかと想像すること。
目の前の現実ではなく、あれこれと考えてしまう「こころの迷走状態」です。

2010年、ハーバード大学の心理学者
マシュー・キリングスワースらの調査によって、
マインドワンダリングの状態は、
生活時間の実に47%にも上がっていることがわかっています。

こうした背景があって、近年、
マインドフルネスや瞑想に対する関心が高まっているのです。

座禅の意味は、「今、ここ」に気づきを向けて、あるがままの現実を見ること

マインドフルネスや瞑想に対する関心が集まるのは、
意識が「今、ここ」に集中できるようになることで、
マインドワンダリングを減らそうという目的があります。

座禅など瞑想の本質は、「今、ここ」に気づきを向けることです。
そして、あるがままの現実を見て生きることにあります。

過去や未来について、あれやこれと考えを巡らせるのではなく、
瞑想によって考えが自分を手放すと、
静けさの中から何をするべきか自然と気づくようになります。

そういった瞑想の本質がストレスの低減に
効果があると注目されるようになったのです。

その場でできる瞑想体験

最後に、瞑想を体験したことがない人に向けて、
簡単な方法で瞑想が体験できるようご紹介します。

本格的な瞑想は専門家の指導にあたるのがお勧めですが、
基本を抑えることができれば日常生活に取り入れることが可能です。

今回はテキストのみのガイダンスになりますので、
感覚的なコツをお伝えできませんが、
是非いろいろと試してみてください。
(なお、神経症やうつ病などで通院している方については、
瞑想を実施する前に専門家に相談してください。)

まず、瞑想に入る前にグーっと体の伸びを感じてリラックスしましょう。
あくびをしてもいいですし、声を出してもかまいません。
体に溜まった疲れや緊張を発散するようなイメージでリラックスします。

椅子に座って背筋を軽く伸ばします。
頭のてっぺんから釣り糸が伸びて吊るされているようなイメージで
姿勢を整えます。体の力は抜いて、両手は膝の上に軽く乗せ、
優しくまぶたを閉じましょう。

次に、ひとつ大きく深呼吸をします。
深呼吸は通常、大きく吸って、大きく吐きます。
私のお勧めは、最初に大きく息を吐き切ることです。
そして、その反動で大きく息を吸います。
そして、もう一度口からフーッとゆっくり息を吐きます。
緊張していると、最初に息がたくさん吸えないため、
吐いてから吸った方が新鮮な空気が体に行き渡る感じです。

そして、口を軽く閉じて呼吸を自然な状態に任せます。
瞑想のスタートです。
はじめは呼吸に意識を向けます。
吸って、吐いて、また吸って。
優しく呼吸に気づくようにします。
吸うときに「1」、吐くときに「2」と数えてもかまいません。

呼吸の自然なリズムに合わせて、
今度は体に気づきを向けてリラックスしていきます。
顔に意識を向けて、緊張しているところがあったら、
優しく気づいて力を抜きます。
次に、首・肩と意識を向けます、
同じく緊張しているところがあったら、
優しく気づいて力を抜きます。
次に、胸・お腹・もも・足と順番に意識を向けて
リラックスしていきます。
体が重力の重みを感じてリラックスしています。
呼吸は続けます。

次に、自分の体の内側に気づきを向けます。
心臓の鼓動を感じます。呼吸のリズムを感じます。
吸うと胸が膨らみ、吐くときにお腹の凹みを感じます。

今度は、気づきを体の外に向けていきます。
エアコンの作動する音、外で車が通り過ぎる音、
空気のながれが肌に当たる感じ、時計の針が進む音、
ひとつひとつに優しく気づきを向けて行きます。

頭の中に考えやイメージが浮かんできたら、
優しく観察するようにして、また呼吸に意識を戻します。

吸う息で「1」吐く息で「2」。呼吸のリズムに意識を向けます。
考えは雲のようなもの、沸いては消えて行きます。
もし考えやイメージに囚われてもかまいません。
気づいたら優しく呼吸に戻りましょう。
そのまま自分にとって切りの良いところまで瞑想を続けてください。

終わったら、最後にもうひとつ深呼吸をして、
目を開けて静けさの余韻にひたって終了です。
おつかれさまでした。

 

いかがでしたでしょうか。
気分がスッキリ、意識がクリアになったら良かったです。

途中で眠くなったり、雑念が出てきてもOKです。
中には本当に眠ってしまう人もいますが、
それでも構いません(疲れているかもしれないので)。
もし今度、眠気や雑念が出てきたら、
優しく気づきを向けてあげてください。

瞑想の良いところは、気づきの感覚が養われることです。

そして、これまで囚われていた自分の考えにも気づけるようになります。
すると、今度は自分の考えにも取り組めるようになります。

このサイトでは、自分の考えに取り組むことで
「今、ここ」に対する気づきを養う方法についてもご紹介していますので、
よかったら参考にしてみてください。

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